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かのやバラ園

ローズチャペル

標高約160mの鹿児島湾を望む丘陵地に位置し、北に高隈山、南に横尾岳、南西に開聞岳、北西に桜島を眺望する「霧島ヶ丘公園」。その東側丘陵地に位置するのが、日本最大級のばら園「かのやばら園」。平成5年、「霧島ヶ丘公園」の一部にばら園を開設、その後徐々に拡張し、平成16年度から本格的な整備を始め、平成18年に、広さ8.0ha、4000種類、約5万株が咲き誇る日本最大級のばら園としてリニューアルオープンしました。

園内には、10のガーデンと、ばらグッズの売店やレストラン、多目的ホールのある「ばらの館」、約600人を収容できるガーデンステージ、それぞれに楽しみ方が異なる二つの温室などがあり、その施設の充実ぶりにも驚かされます。

香りのガーデン

ばらは、19世紀以前のばらを集めた「オールドローズガーデン」、1867年以降に作出されたばらの「モダンローズガーデン」、ふたつを融合させたばらの「イングリッシュローズガーデン」と、歴史的な背景に沿った大きな3グループガーデンなど、テーマ別に分けられています。
「香りのガーデン」は香り豊かなばらのガーデン。緩やかな丘陵をなでるように吹く風がばらの香りを運んで、全方向から私たちを楽しませてくれます。「カラーガーデン」では、ばらの豊富な花色と、色が織りなす模様を堪能できます。「ミニチュアガーデン」にはかわいいミニばらが勢揃い。
物語がテーマの「フェアリーガーデン」は、“アイスバーグ(白雪姫)”、“伊豆の踊子”“アンネのばら”など、登場人物の名前や、エピソードに由来するばらなどが揃い、とてもロマンチック。ほかにも、王族や貴族の名前が付けられたばらを集めた「ロイヤルガーデン」、世界中のばらを国別で植栽した「世界のばら園」など、まるで広大なばらの博物館のようです。市民がばらの苗木のオーナーになって植栽できる「市民ガーデン」もあり、地域のコミュニケーションづくり&活性化の役割も担っています。

フェアリーガーデン

ばらをいろいろな角度から楽しむための仕掛けもたくさん。園内を周遊する「ローズトレイン」が、正面入り口から西側入口を往復し、園内各所には、テーマガーデンを結ぶようにばらのトンネルが配されています。また、ハート形の絵馬を飾る「ラブフェンス」、ツルばらがハート型になったベンチ、結婚式が挙げられる「ローズチャペル」などもあり、ふたりの愛をばらが応援してくれるよう。ちなみに、ローズチャペルは、ブライダルデザイナー桂由美さん認定の「恋人の聖地」にもなっています。
鳥のさえずりが聞こえる中、愛らしいミニばらに囲まれ心が癒される「鑑賞温室」も。切り花体験ができる「切花温室」は、欲しいばらを選び自分で切ってレジに向かうシステムで、くだもの狩りのばら版みたいだと大人気。
また、約600人収容のガーデンステージはじめ、園内のいたるところで、年間を通し多彩なイベントが開催されています。いつ行っても1日たっぷり楽しめる施設として、子どもから大人まで、1人でカップルで家族で、県内外からたくさんの方が訪れて連日賑わっています。

ハート形のベンチ

「こんにちは~」「お疲れ様でーす!」「今日は~~ですね」etc……。鹿屋市ばらのまち推進係係長の吉岡さんと園内を歩いていると、スタッフや来園者が次々と声をかけてきます。「頻繁に通って来て下さり、すっかり顔なじみになった方が何人もいます。スタッフは、たくさんの地元の方がボランティアで参加してくれています。高校生ボランティアは年間400人を受け入れているんですよ。」と吉岡さん。地元密着型の施設として、街が一丸となって取り組んでいるのがよくわかります。高校生ボランティアは「シャッターを押します隊」という活動もしているとか。せっかくなので今年の「ローズクィーン」川崎さんと記念の1枚をお願いしました。

すべてのばらの根元には“かや”が敷かれていますが、これは、雨の跳ね返しを防いでばらを美しく保ち、黒点病の予防や草取りの手間を減らす効果があるそうです。「コンセプトは、“環境にやさしいばら園”。ばらの育成には大量の薬を必要としますが、それを可能な限り少なくすべく取り組んでいます。手入れは大変ですが、ばらは手をかけた分だけ答えてくれます。」と微笑む吉岡さん。日本一の規模ながら、趣向を凝らした展示方法や数々のイベント、地元の方々の協力など温かな想いに溢れるアットホームなばら園です。

レストラン「ローズダイナー」には、ペースト状にしたばらの花びら入りのピンクのカレー「薔薇カレー」や、ばらの香りのソフトクリームがあり、お腹の中までばら一色に! おすすめ鑑賞コースとして、「おきがるコース(所要時間:約1時間)」、「ゆったりコース(約2時間)」が用意されていますが、半日どころか1日あっても足りないほどエンターテイメント性の高いばら園です。

かのやバラ園

鹿児島県鹿屋市浜田町1250
0994-40-2170

●開園時間:9:00~17:00(4~7月は18:00まで)
●休園日:月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌日)年末年始
※ただし「ばら祭り期間中」は毎日開園
 営業時間は状況により急遽変更する可能性がございます。公園のHPで直接ご確認ください。
●入園料:4月~7月と10月~12月は、一般600円、小中高生100円
     8~9月と1~3月は、一般300円、小中高生100円
※20名以上は団体割引料金(2割引き)
●アクセス:鹿屋バス停よりタクシー15分、または、路線バス19分「かのやばら園」下車。鹿屋バス停までは、鹿児島空港より空港バス(100分)、鹿児島中央駅より直行バス(120分)、都城よりバス(110分)。
●駐車場:あり(無料)
●URL:http://www.baranomachi.jp/

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