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ブルボン朝

ポンパドール夫人

ブルボン王朝を象徴しているのはもちろんベルサイユ宮殿です。
ベルサイユ宮殿はルイ13世が狩猟用に建てた館を、太陽王と言われたルイ14世が宮殿に作り替えたもので、壮大で絢爛な宮殿はその後多くの宮殿や城に模倣されたといわれます。

マリーアントワネット

かの有名なマリー・アントワネットはルイ16世の王妃ですが、代表的なアントワネットの肖像画では彼女は大輪のバラの花を一輪捧げ持っています。このバラは当時画家が好んで描いたというので「画家のバラ」とも呼ばれていたケンティフォリアローズであると思われます。また1代前のルイ15世の愛妾ポンパドール夫人の肖像画では、その衣裳いちめんにバラがあしらわれています。これもおそらくケンティフォリアローズでしょう。「ベルサイユのバラ」という言葉はもちろん現代に作られた言葉でしょうが、それでも華やかであったブルボン朝の時代に、バラも一役買っていたであろうことは否めないようです。

コラム寄稿

野村和子(のむら かずこ・バラ文化研究所理事)
京成バラ園芸(株)研究所にて故鈴木省三氏の助手を長年にわたり務め、その後NPOばら文化研究所の立ち上げに携わり理事を就任。同時に千葉市花の美術館の相談員を務める。
著書「オールドローズ花図譜」(小学館)、「オールドローズ」(NHK出版)、「四季の花だより」(千葉市みどりの協会)他。

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