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ジュノー

ジュノー

ケンティフォリア系のバラらしく花びらが幾重にも重なり、中大輪咲きです。やわらかい花びらはほとんど白に近い淡いピンクで香りもゆたかです。まとまりのあまりよくないものが多いケンティフォリア系の中では、比較的整った樹形になります。また多少の日陰にも耐えますので、家庭で扱いやすいといえるでしょう。ただ、花弁数が多いためにときには開ききらないでつぼみのまま腐ったようになることもあるので、あまり多肥にはしないように気をつけます。春だけの一季咲きです。

ジュノーとはローマ神話における最高神ジュピターの妻の名です。
ギリシア神話ではジュピターはゼウスとなり、ジュノーはヘレと言われます。
このジュノーは6月の神様であり、女性の守護神です。
ジュノーが語源となって6月をジューンといいます。
ジューンブライド―6月の花嫁―は幸せになるといわれています。ジュノーの月、6月に結婚すると女性の守護神ジュノーに祝福されて幸福を約束されるということになります。

ちなみにギリシア神話とローマ神話での名前の違いを挙げてみましょう。

ギリシア神話ローマ神話
ゼウスユピテル [ジュピター(英語読み)]
ヘラユーノ [ジュノー(英語読み)]
アポロンアポロ
アフロディーテウェヌス [ヴィーナス(英語読み)]
クピド [キューピッド(英語読み)]エロス
アテネミネルヴァ
ポセイドンネプチューン
バッカスデュオニソス
ヘルメスマーキュリー

コラム寄稿

野村和子(のむら かずこ・バラ文化研究所理事)
京成バラ園芸(株)研究所にて故鈴木省三氏の助手を長年にわたり務め、その後NPOばら文化研究所の立ち上げに携わり理事を就任。同時に千葉市花の美術館の相談員を務める。
著書「オールドローズ花図譜」(小学館)、「オールドローズ」(NHK出版)、「四季の花だより」(千葉市みどりの協会)他。

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