ルネッサンスとは14~15世紀にイタリアを中心におこった運動で人間性の回復、文芸復興を目指して、ギリシア・ローマの古典文化を模範としたものです。この頃に描かれた絵画にボッティチェリの『ヴィーナスの誕生』や『春』があり、『ヴィーナスの誕生』にはおそらくダマスクローズであろうバラが、『春』にはガリカローズ、ダマスクローズ、アルバローズであろうバラが描かれています。他にもバラを描いたものは多く、ここから当時のバラの種類を探ることもなされているのです。
コラム寄稿
野村和子(のむら かずこ・バラ文化研究所理事)
京成バラ園芸(株)研究所にて故鈴木省三氏の助手を長年にわたり務め、その後NPOばら文化研究所の立ち上げに携わり理事を就任。同時に千葉市花の美術館の相談員を務める。
著書「オールドローズ花図譜」(小学館)、「オールドローズ」(NHK出版)、「四季の花だより」(千葉市みどりの協会)他。